【1月8日 Xinhua News】中国四川省人民医院で5日午後、中国で初めて製品化された人工心臓の植え込み手術を受けた宋さん(42)が無事退院した。

 同医院は2020年11月10日、末期心不全患者だった宋さんに対し、初めて製品化された人工心臓の植え込み手術を実施し、成功させた。同医院心臓外科の黄克力(Huang Keli)主任によると、心臓移植のドナー不足が深刻な中、人工心臓は現在、世界的に有効な心臓移植の移行的治療手段となっており、経皮的にケーブルで外部電源と接続することで24時間稼働できる。

 黄氏は「手術前、患者は寝たきり生活を余儀なくされていたが、今ではベッドから起きて動けるようになり、基本的に自力での生活が可能になった」と述べた。黄氏によると、世界での人工心臓植え込み件数は現在、1万4千例を超えている。

 ここ数年、中国の心血管疾患の研究や臨床レベルは世界トップクラスに達したが、人工心臓や心臓移植分野はまだ歩み始めたばかりの段階にある。現在、中国で関連する臨床試験に取り組む病院は、心血管疾患研究分野で先端を行く数カ所にとどまっている。(c)Xinhua News/AFPBB News