■「希望のシンボル」

 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(Tokyo Organising Committee of the Olympic and Paralympic Games)は昨年12月、安全な開催のための感染症対策を発表。会場で声を出す応援の禁止から、ファンが接触追跡アプリを携帯電話にダウンロードすることまで幅広い。

 石川さんは、必要ならば観客数の削減、さらには海外からの観客無しでも大会を開催すべきだと主張する。

 石川さんは、山田さんと自分にとって五輪参加の目的は、応援することだけではなく、「最大の目的は、愛と友情、そしてほほえみを分かち合うこと」だという。

 世界中からの観客不在の開催で五輪の価値は「50パーセント、あるいはそれ以下」と言う石川さん。「それでも、無いよりはまし」と続けた。

 石川さんは、日程変更された聖火リレーに参加する予定だ。チケット、Tシャツ、キーホルダー、プログラムなど、五輪の記念品コレクションに新たなアイテムが加わる。

 たとえ大会が完全に中止となっても、自分の五輪ファン人生の「象徴的な思い出」として残る、とプラス思考だ。

 だが「必ず大会はある」と言い切った。「それが希望のシンボルとなる。私たちが戦い続けていることのあかし、人類の希望となる」 (c) AFP/Andrew MCKIRDY