【1月7日 AFP】6日に米首都ワシントンの連邦議会議事堂で発生した暴動が米国の深い分断を強調する中、米プロバスケットボール協会(NBA)の選手たちは、この一件が人種的不公平と闘うための自分たちの決意を、新たなものにする手助けになったと考えている。

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の支持者が連邦議会議事堂に突入した大混乱を受け、ボストン・セルティックス(Boston Celtics)とマイアミ・ヒート(Miami Heat)の選手は、この日の試合前の国歌斉唱中に膝をついた。

 両チームの選手は共同声明文を出し、ワシントンでの大混乱に加えて、昨年8月にウィスコンシン州ケノーシャ(Kenosha)で黒人男性のジェイコブ・ブレーク(Jacob Blake)さんを銃撃して下半身をまひさせた白人警察官を、同州検察が訴追しない決定を下したことについても言及した。

 ブレークさんへの銃撃に対する抗議により、NBAは同月に3日間中断。人種的な不公平さへの抗議はその後、さまざまなスポーツへ広がった。

 セルティックスとヒートの選手たちは声明文で「2021年は新たな年だが、変わっていないこともある」とつづり、以下のように続けた。

「昨日のケノーシャでの決定を受け、われわれは重苦しい気持ちで今夜の試合に臨む。そして、われわれの国の首都で抗議した者たちが、問題のどちら側にいるかによって政治指導者から異なった扱いを受けたかも分かっている」

「昨春と昨夏の抗議者の扱われ方と、違法行為をしたきょうの抗議者に贈られた激励との極端な違いは、われわれがどれほど多くの取り組みをしていかなければならないかを示すものだ」

「われわれの社会にある不公平さを忘れてはならない。今後もわれわれはこの声とこのプラットフォームを用いてこういった問題を浮き彫りにし、より平等で公正な米国のために役立てるよう、できることは何でもやっていく」 (c)AFP