【1月7日 Xinhua News】中国の長江は全長が6300キロで、独特の生態系を持ち、豊富な水生生物資源を育む、中国を最もよく代表する生物多様性を持つ河川とされる。しかし、人類が長期にわたって行ってきた、自然への負荷が大きい営みの影響を受け、長江に生息する希少な固有種は減少し続けており、経済的水産資源は枯渇に近づいている。

 長江の生物多様性を回復するため、流域332カ所の水生生物保護区では昨年1月1日、中央政府の全体的配置に沿って計画通りに全面禁漁を実施。今年1月1日からは、流域の重点水域で10年間の通年禁漁に入った。

 農業農村部長江流域漁政監督管理弁公室の馬毅(Ma Yi)主任はこのほど、重点水域の禁漁に伴う漁業からの撤退が、すでに段階的に成果を挙げていることを明らかにした。長江流域10の省と直轄市で漁船11万1千隻と漁民23万1千人が漁業から離れたとされ、これにより禁漁に伴う漁業からの撤退はほぼ完了した。

 同部は長江の水生生物保護をより強化するため、流域各省・直轄市と共同でカラチョウザメ、スナメリなど絶滅危惧種の保護計画実施を発表したほか、水生生物の増殖放流活動に継続的に取り組んでおり、毎年流域で各種魚類50億尾余りを放流している。

 農業農村部漁業漁政管理局の張顕良(Zhang Xianliang)局長はこのほど、「長江水生生物の保護および水域生態環境の修復は、広い範囲にわたり、強い系統性を持つ重要なプロジェクトであり、多くの地域や部門が力を合わせ、長期的に努力を続けてこそ、最終的な成功を収めることができる」と述べた。(c)Xinhua News/AFPBB News