【1月7日 Xinhua News】中国貴州省(Guizhou)にある500メートル口径球面電波望遠鏡(FAST)、通称「中国天眼」は4月1日から、世界中の科学者による観測申請の募集を開始し、世界の科学界に向け正式に開放されることになった。

 中国科学院国家天文台「中国天眼」運営・発展センターによると、4月1日より各国の科学者はオンラインで国家天文台に観測申請が提出可能となる。申請されたプロジェクトは「中国天眼」科学委員会と時間配分委員会が審査し、プロジェクト選抜提案を提出。選ばれたプロジェクトには、8月1日より観測スケジュールが割り当てられるという。

 同センターの常務副主任でチーフエンジニアの姜鵬(Jiang Peng)氏によると、世界の科学界への開放初年は、全体の約1割の時間が国外の科学者に分配されるという。

「中国天眼」は科学目標と関連の戦略計画に基づき、複数の優先・大規模プロジェクトが既に確定している。その中には多分野の科学目標のためのドリフトスキャンサーベイ、中性水素星雲サーベイ、銀河系偏光サーベイ、パルサーのタイミング観測、高速電波バースト観測などが含まれるが、観測申請はこれらの分野に限定されない。

「中国天眼」は昨年1月11日に正式に稼働開始した。(c)Xinhua News/AFPBB News