【1月6日 AFP】オーストラリア北部ダーウィン(Darwin)近郊で、ワニが多く出没する水域で木の上に隠れていた裸の逃亡犯が、釣り人2人に救助される出来事があった。男は数日間隠れていて、マングローブに生息する巻き貝を食べて飢えをしのいだという。

 地元メディアによると、ケビン・ジョイナー(Kevin Joiner)さんとキャム・ファウスト(Cam Faust)さんが3日昼、釣りをしていたところ、泥にまみれ、蚊に刺された痕だらけで助けを呼ぶ裸の男を発見した。

 ジョイナーさんは6日、ナイン・ニュース(Nine News)に「新年で盛り上がり過ぎて、(中略)それで茂みでけがをしたのだろうと思った」と話した。

 2人は脱水状態で助けを必要としていた男を船に乗せ、短パンとビールを渡し、ダーウィンまで連れ帰った。

 だが病院に到着すると、男は警察に逮捕された。強盗容疑の保釈中に逃亡していたのだった。

 救助した2人は、男は近くを歩いていて道に迷ったと話していたため、容疑者だと聞いて驚いたと語った。「お見舞いに行くつもりだったけど、事実を知った今はやめようと思っている」とファウストさん。

 豪北部特別地域(Northern Territory、準州)警察のレン・ターナー(Len Turner)氏は記者らに対し、男は複数の容疑で警察の監視下にあったと認めた。

 ターナー氏は地元紙NTニュース(NT News)に対し、容疑者は身柄を確保されており、現在はロイヤル・ダーウィン病院(Royal Darwin Hospital)で、自ら飛び込んで行った過酷な環境で受けたけがの治療をしていると述べた。(c)AFP