【1月6日 AFP】賭博に関与したとしてイングランド・サッカー協会(FA)から10週間の活動停止などの処分を科された同国代表DFキーラン・トリッピアー(Kieran Trippier)について、自身のアトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)移籍に「どかんと」賭けるよう友人に伝えていたことが、FAの調査で分かった。

 トリッピアーは賭博に関わったとして10週間の活動停止と罰金7万ポンド(約970万円)を科されたが、現在その処分は凍結され、本人も疑惑を否定している。

 FAの独立規制委員会はこの日、この問題について処分の理由を発表し、トリッピアーがメッセージアプリを通じた友人とのやりとりで、イングランド・プレミアリーグのトッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)からスペイン1部リーグのアトレティコへの移籍を示唆していることを挙げた。

 トリッピアーは、やりとりは真剣に受け取る必要のない「たわいない」冗談だと主張したが、委員会はこれを退け、七つの疑いのうち四つで違反を認定した。

 FAが本人の許可を得て携帯電話を調べたところ、トリッピアーの友人が2019年7月にさまざまな額で合計10回、アトレティコ移籍に賭けていたことが発覚している。友人は「6倍でアトレティコ・マドリード」とメッセージを送り、トリッピアーは笑顔の絵文字を三つ並べて返していた。7月12日には、トリッピアーが「決まるよ」とメッセージを送り、その直後に友人が新たに2回賭けていた。

 その2日後には、別の友人が「移籍にどかんといくべきか?」とメッセージを送ると、トリッピアーが「そうしたいならどかんといけ」と返していた。他に別の友人2人もトリッピアーの移籍に賭け、そして7月17日、移籍金2000万ポンド(約28億円)でのアトレティコ加入が決まった。(c)AFP