【1月6日 AFP】ラグビー・スーパーリーグに所属するリーズ・ライノス(Leeds Rhinos)でキャプテンを務めるFLスティービー・ウォード(Stevie Ward)が、脳振とうを理由に27歳で引退を余儀なくされたと明かした。自身の健康状態をこれ以上危機にさらすことはできなかったという。

 ライノスでグランドファイナルを2度制した経験を持つウォードは、他の世代で選手が研究の「実験台」にならないようにいかにして守るかについて、ラグビー界がより積極的になるよう呼びかけている。

 ウォードによれば、昨年1月19日と2月2日に見舞われた脳振とうによる症状に日々苦しんでいるという。

 英PA通信(Press Association)で公開された発表文の中で、ウォードは「片頭痛やめまい、乗り物酔い、光やスクリーンに対する過敏症、短期記憶の障害、不明瞭な発話に悩まされており、症状なしに練習や日課をこなすことができない」と明かした。

「私はラグビーリーグ(13人制)の試合を愛している。子どもの頃のヒーローの隣で最高のステージの一つで競ってきたこと、若手スターの一人としてリーズファンの信じられないような声援を感じながら、自身を極限まで試せたことを非常に誇りに思っている」

 運動ニューロン疾患が、チームメートであり友人のロブ・バーロウ(Rob Burrow)に与えた影響を目の当たりにしているウォードは、より積極的な取り組みが必要だと述べた。

「ロブのニュースやラグビーユニオン(15人制)選手の現状を考えると、問いかける必要がある質問を投げかけないわけにはいかない」

「ラグビーの美しさや闘志を維持しつつ、このスポーツを選手の長期的な安全を保証できる地位に押し上げるのに貢献するモチベーションはある」 (c)AFP