【1月5日 AFP】新年恒例のマグロの初競りが5日、東京・豊洲市場(Toyosu Market)で行われた。高額入札で知られるすしチェーン「すしざんまい(Sushi-Zanmai)」の社長は、今年は新型コロナウイルスにより飲食業界が打撃を受けていることから、一番マグロの落札は差し控えたという。

 最高値が付いたのは青森県産の208キロのクロマグロで、仲卸「やま幸(Yamayuki)」が2084万円で落札したと報じられている。

 すしざんまいを展開する「喜代村(Kiyomura)」の社長で、「マグロ大王」の異名をとる木村清(Kiyoshi Kimura)氏は近年、初競りで一番マグロを競り落としてきた。昨年は276キロのクロマグロを1億9320万円で、おととしは278キロのものを3億3360万円で落札していた。

 しかし今年は、新型コロナウイルスで飲食業界が大打撃を受けている現状を踏まえ、木村社長は「最高値は付けなかった。(外食は)自粛モードなので」と報道陣に述べた。

 今年の初競りでは卸売業者がマスクを着用し、マグロの目利きをする際には手指を消毒。一般客の見学は禁止された。(c)AFP