【1月5日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)の今季開幕戦オーストラリアGP(Australian Grand Prix 2021)が、現地の厳格な渡航制限と新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の変異株の出現で日程が延期になる可能性を報じられたことを受けて、レース主催者は5日、「数週間のうちに」開催に関する最終判断を下すと明らかにした。

 ウェブサイトのautosport.comは、3月21日に豪メルボルンで開催予定のオーストラリアGPは日程が後日に延期され、2021年シーズンのF1はバーレーンGP(Bahrain Grand Prix 2021)で幕を開けると伝えた。

 記事では海外からの渡航者に2週間の隔離措置を義務付けているオーストラリアの厳しい感染対策により、物流面と経済面で大きな支障が出ることが指摘されている。また、F1チームの多くが、感染者の急増に加えてより感染力の強い変異株に襲われている英イングランドを拠点にしていることも問題を複雑化している。

 レース主催者は現在この問題に取り組んでいるとしており、「オーストラリア・グランプリ・コーポレーション(Australian Grand Prix CorporationAGPC)は、2021年にメルボルンでオーストラリアGPを開催するための条件や取り決めに関して、ビクトリア(州)政府とF1と引き続き緊密に連携している」とすると、「さらなる詳細については、関係者全員との取り決めがまとまり次第、数週間のうちに明らかにする」とのコメント文を発表した。

 レースが行われるアルバートパーク(Albert Park)では仮設サーキットの周辺工事がまだ始まっておらず、観戦チケットもまだ販売されていない。

 毎年シーズン開幕戦として行われているオーストラリアGPは昨年、マクラーレン(McLaren)のスタッフが新型コロナウイルスの検査で陽性となり、1回目のフリー走行が予定されていた数時間前に中止された。(c)AFP