【1月5日 Xinhua News】中国浙江省(Zhejiang)杭州市(Hangzhou)がこのほど発表した「杭州市2019年老齢事業統計広報」によると、同市の60歳以上の高齢者人口は2019年末時点で179万5700人と戸籍総人口の22・6%を占めており、2015年からの5年間で28万6700人増加したという。うち80歳以上は28万5800人で、高齢者人口の15・9%を占めた。

 同市では高齢化が進むにつれ、旧市街地区の多くで高齢者介護施設のベッド確保が極めて困難な状況になっている。施設のベッド不足を解消するため、同市は「家庭内介護ベッド」の試みを実施、第1陣として拱墅(きょうしょ)区でベッド105床を一般家庭に「搬入」した。ベッドの運営と在宅介護サービスの各補助金を相殺控除すると、基本コースを選んだ高齢者は1カ月の自己負担が210~1200元(1元=約16円)となり、介護施設の入居費用より低く抑えられる。

 中国老齢産業協会の張愷悌(Zhang Kaiti)副会長は、中国は既に高齢者人口最多の国で、毎年数千万人規模で増加していると指摘。深刻化する人口の高齢化に対応するため、中国政府はここ数年、一連の大規模な対策を講じ、介護サービス提供を加速しており、高齢化への積極的な対応を国家戦略へと格上げし、一連の政策措置を打ち出すことで高齢者介護サービス産業にしっかりとした法的保障を与えたと強調した。また、各地でデジタル介護、スマート介護、スマート社区(コミュニティー)、スマートシティーなど多角的なサービスを次々と展開しているという。(c)Xinhua News/AFPBB News