【1月4日 People’s Daily】潜水機「奮闘者」号は水深1万メートルの潜水試験を実施したあと、11月28日、海南省(Hainan)三亜(Sanya)に帰還した。「奮闘者」号は10月10日、三亜の崖州湾南山港を出発、西太平洋のマリアナ海溝海域に向かった。このあと、成功の報が相次いだ。

 10月27日、初めて水深1万メートルを突破。11月10日、水深1万909メートルという中国の潜水機の新記録を打ち立てた。11月13日には、有人潜水機と着陸機による水深1万メートル海底での共同作業を世界で初めて実施するとともに、画像をライブ配信した。11月19日までにマリアナ海溝海域で13回潜水し、そのうち8回で1万メートルを突破した。

「奮闘者」号は一度に3人を乗せて1万メートルまで潜れる世界初の有人潜水機だ。こうした素晴らしい能力を持ったのは強力な「中国の心」のおかげだ。「奮闘者」号は多くの重要な技術、材料の国産化率が非常に高く、核心的な組み立て部品の国産化率は96.5%を超える。

■高圧に耐える

 水深1万メートルの海底に潜るために、まず克服しなければならない難題は巨大な水圧だ。水深1万メートルでは水圧は1100気圧近くになり、2000頭のアフリカゾウが1人の人間の背に乗っているようなものだ。

 重要なのは乗員室だ。乗員室は有人潜水機の重要部分で、一国の有人潜水機の技術レベルを示す。

 中国科学院金属研究所は国内の多数の企業、研究所と協力して研究し、ボトルネックを克服、新しいチタン合金Ti62Aを開発、乗員室用の材料の強度などの難題を解決した。
 
■正確な操縦

 深海は真っ暗で、地形も複雑だ。「奮闘者」号が座礁を回避しようとすれば、制御システムによる正確な指示が必要だ。このため中国科学院の研究者は一連の技術上の難題に挑み、オンラインによる故障診断や海底自主障害回避などの機能を制御システムに加えた。
 
■水中音響通信

「親愛なる観衆の皆さま、水深1万メートルの海底は言葉では言い表せません。『奮闘者』号の画面を通じてお見せしたい」。11月10日午前8時12分、「奮闘者」号がマリアナ海溝の底に着くと、3人の乗員は水中音響通信を通じて、このように語った。

 水中音響通信は「奮闘者」号と母船の「探索1号」を結ぶ唯一の連絡手段として、水深1万メートルの海底から海上の母船へ文字や音声、画像をリアルタイムで送ることができる。「蛟竜」号や「深海勇士」号といった以前の有人潜水機と比べると、「奮闘者」号の水中音響通信システムは完全国産化を実現した。(c)People’s Daily/AFPBB News