【1月2日 AFP】レバノン東部で1日、新年を祝う銃の発砲によりシリア難民の女性1人が死亡したほか、ベイルート空港に駐機していた航空機1機が損傷した。国営メディアと航空会社の関係者が同日、明らかにした。

 レバノンの国営通信NNAによると、東部バールベック(Baalbek)の難民キャンプでシリア人女性が頭に流れ弾を受けて負傷し、その後、死亡した。

 レバノン国営の中東航空(Middle East Airlines)筋はAFPに対し、昨年同社に納入されたばかりのエアバス(AirbusA321Neo型機が、ベイルート空港の駐機場で流れ弾に当たり損傷したと語った。同機は修理する必要があるが、これ以外の航空機に被害は出ていない。

 レバノンでは祝賀行事の際に実弾を発砲し、流れ弾で死者が出るケースは少なくなく、全国的に懸念されていた。大みそかを前に治安当局はソーシャルメディアで空に向けて銃を発砲しないよう繰り返し呼び掛けていたが、ソーシャルメディアに出回った画像からは、多くの人がその警告に従わなかったことが分かる。

 1975〜1990年の内戦が終結して30年が経過した今も銃を所有している人が多いレバノンでは、祝意を表するための発砲は違法とされている。(c)AFP