【1月1日 AFP】北朝鮮の金正恩(Kim Jong-un)朝鮮労働党委員長は、1日に公開された異例となる直筆の新年の書簡で、「苦難の時」にも国の指導部を支えてくれた国民に謝意を表した。同国は、経済目標を定める重要な党大会を控えている。

 新型コロナウイルスが世界的に大流行する中、国内での感染は無いと主張している同国では前日、首都平壌の金日成広場(Kim Il Sung Square)で、花火や歌、ダンスで新年の到来を祝う行事が開かれた。

 朝鮮中央通信(KCNA)が公開した書簡の中で「国内のすべての家庭により大きな幸せ、人民への愛、健康を心から祈る」とした金委員長は、「私は新年も引き続き、人民の理想と希望がかなう新時代をより早く迎えられるよう、懸命に働く」と誓った。

 国際社会からの制裁や、厳格な新型コロナウイルス対策による経済的な困窮に言及しているとみられる一節では、「苦難の時にあっても、わが党を変わらず信頼し、支持してくれた人民に謝意を表する」とつづった。

 韓国メディアによると、北朝鮮の指導者が国民宛てに新年の書簡を送るのは、1995年の金正日(Kim Jong Il)国家主席以来。(c)AFP