【12月31日 AFP】来年1月6日に米連邦議会で予定されている大統領選の選挙人投票の結果承認で、共和党のジョシュ・ホーリー(Josh Hawley)上院議員(ミズーリ州選出)は30日、民主党ジョー・バイデン(Joe Biden)氏の勝利に異議を唱える意向を示した。

 すでに複数の共和党の下院議員がこの承認に異議を唱える意向を明らかにしていたが、ホーリー氏は上院議員として初めて、そうした意向を示した。

 共和党上院トップのミッチ・マコネル(Mitch McConnell)院内総務は、投票結果承認で異議を唱えないよう、自党の上院議員らの説得を試みていると報じられているが、ホーリー氏はいずれにせよ異議を唱えるつもりで、共和党の他の上院議員も何人か加わるだろうと述べた。

 大統領選の選挙人投票の結果について、議会での審議に持ち込むためには、少なくとも上院議員1人、下院議員1人の異議表明が必要とされる。

 しかし審議に持ち込まれたとしても、下院は民主党が多数派で、共和党が多数派の上院でも多くの共和党議員がすでにバイデン氏の勝利を認めており、採決で結果が覆る可能性はほぼない。

 ホーリー氏は承認に異議を唱えるのは「選挙の完全性」に懸念があるからだと主張し、民主党も過去に異議を唱えたことがあると述べた。「2004年と2016年の大統領選後、議会民主党は選挙の完全性に懸念を提起するため、選挙人投票の結果承認で異議を表明した」

 さらに、「彼らにはそうする権利があった」とした上で、「今度は、今回の選挙の完全性に懸念を持つわれわれに同じことをする権利がある」と述べた。「議会は少なくとも不正投票疑惑を調査し、わが国の選挙の完全性を保障する措置を講じるべきだ」

 一方、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領は支持者らに対し、1月6日に首都ワシントンに集結し、バイデン氏勝利を承認しないよう議会に圧力をかけることを呼び掛けている。トランプ氏は自身が再選できなかったのは大量の不正投票のせいだと根拠のない主張をしており、この主張を信じる大勢の支持者が結集する可能性もある。(c)AFP/Chris Lefkow