【12月30日 AFP】フランスで新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチン接種を望む人が4割しかいないことが、同国で29日に発表された世論調査で明らかになった。フランスでは接種キャンペーンの実施ペースも遅く、新たな懸念となっている。

 世論調査会社イプソス(Ipsos)が世界経済フォーラム(WEF)と協力して行った世論調査によると、ワクチンの接種を望む人の割合はわずか40%だった。ワクチン接種を望まない理由で最も多かったのは、副作用に対する不安だった。

 ワクチン接種を望む人の割合は中国と英国でそれぞれ80%、77%と高い一方、ロシア(43%)、南アフリカ(53%)などで低いが、フランスの水準はこれらの国々をも下回る。大規模なワクチン接種キャンペーンが本格的に進んでいる米国で接種を望む人の割合は69%で、10月の調査時から上昇している。

 フランスではほかの多くの欧州連合(EU)諸国と同様、27日に接種キャンペーンが始まり、介護施設の入所者らを優先して接種が行われた。だが開始からの3日間で同国で接種を受けたのは100人に満たず、接種キャンペーンの実施ペースは米英はもちろん、隣国のドイツと比べてもかなり遅くなっている。(c)AFP