【12月29日 Xinhua News】中国広西チワン族自治区(Guangxi Zhuang Autonomous Region)の公安部門はこのほど、大規模な武装麻薬密売組織を摘発した。容疑者の1人が立てこもったマンションでは、抵抗する容疑者が発砲し警察官1人が負傷したほか、2度にわたり部屋に火を放ち、最後は銃で自殺するという刑事ドラマさながらの緊迫した状況が実際に起きていた。

 同自治区崇左市(Chongzuo)の警察部門によると、15日に密売グループの一斉摘発を実施したところ、主犯格の1人が高層マンションの自宅に立てこもった。午後6時ごろに捜査員が扉を破り進入を試みると、室内から発砲があり、崇左麻薬取締隊の警察官1人が負傷した。

 負傷した警官によると、現場は膠着(こうちゃく)状態で、容疑者の持つ銃器の殺傷能力も高いことから、応援を求めるとともに建物内の住民を避難させていた。警察官と対峙(たいじ)した容疑者は、部屋に2度火を放ったばかりか、室内には弾薬や爆弾があるので警察を道連れにすると広言したという。

 特別捜査班は多方面から何度も検討を重ねた結果、最終的に強行突入を決定。室内に突入すると容疑者は銃で自殺した。

 同自治区麻薬取締委員会弁公室によると、今回の一斉摘発で容疑者5人の身柄を拘束。高純度のヘロイン約7キロ、制式拳銃3丁、銃弾9発、自作ライフル3丁を押収した。(c)Xinhua News/AFPBB News