【解説】アフリカのサヘル地域とは? なぜ重要か?
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【1月12日 AFP】アフリカの半乾燥地域サヘル(Sahel)は、気候変動や人口変動、さらにはイスラム過激派の武力攻撃が交錯する最前線だ。
昨年12月27日にニジェールで大統領選挙が行われたが、この地域の概要をまとめた。
■サヘルとは?
サヘルはアラビア語ではサーヒル(Sahil)と発音され、沿岸や岸辺を意味する。地理的には、サハラ砂漠(Sahara)の南縁に沿って、大西洋(Atlantic)から紅海(Red Sea)まで東西に延びる広大な地域である。
この帯状地帯は、北側の砂漠と、南側の熱帯林およびサバンナとの間に挟まれており、熱帯性乾燥気候に属する。
■属している国は?
実際どの国がサヘル地域に属しているか、さまざまな政治的定義がある。中核的なグループは、ブルキナファソ、チャド、マリ、モーリタニア、ニジェールの5か国で、イスラム過激派に対抗する同盟、G5サヘル(G5 Sahel)を構成している。
他の定義では、セネガル、ナイジェリア、スーダン、南スーダン、エリトリアも同地域に含まれる。
■イスラム過激派の「猟場」
砂漠が果てしなく続き、国境が抜け穴だらけのサヘル中部は、武装グループ、反政府勢力、ジハーディスト(イスラム聖戦主義者)、そして犯罪集団にとって獲物を狙う場となっている。2012年にマリ北部で起きた反乱に続き、ジハーディストによる暴動が勃発。この衝突は国の中心部に広がり、やがて隣接国のブルキナファソやニジェールに及んだ。結果、数千の犠牲者が生じ、数十万の人々が居住地を失った。
この地域では、イスラム過激派に対するいくつかの軍事作戦が展開されている。それには、フランスのバルカン作戦(Operation Barkhane)やG5サヘル合同軍が含まれる。同地域で、数人の著名人の誘拐が起きている。少なくとも6人の西側捕虜がいまだに拘束されていると報じられている。