【12月28日 AFP】テニスの四大大会(グランドスラム)で男子シングルス最多タイの20勝を挙げているロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)が、来年2月8日に開幕するグランドスラム来季初戦の全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2021)を欠場することになった。大会主催者が28日に発表した。

 今年2月以降ツアーから離脱していたフェデラーは、最近になって練習を再開し、全豪にもエントリーはしていたが、2回の手術を受けた膝の回復が間に合わなかった。メルボルンパーク(Melbourne Park)の観客には一番人気のある選手で、これまで6回の優勝を経験。2000年の本戦初出場以来、全豪を欠場するのはこれが初めてになる。

 全豪の大会責任者を務めるクレイグ・タイリー(Craig Tiley)氏は、「最終的に、ロジャーはグランドスラムの激戦に向けた準備の時間が足りなかった。本人も、2021年にメルボルンパークへ来られないことを非常に残念がっている」と話し、「われわれとしても、復帰へ向けた準備がうまくいくのを願っているし、2022年にまた会えるのを楽しみにしている」と続けた。

 フェデラーは昨年の全豪準決勝でノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)に敗れると、その後は新型コロナウイルスの影響で大きくスケジュールが乱れた2020年シーズンを全休した。秋にはラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)が全仏オープン(French Open 2020)で13回目の優勝を果たし、グランドスラム優勝20回の記録に並ばれたが、黙って見ていることしかできなかった。

 フェデラーの欠場は決まったが、全豪には男女のランク1位に立つジョコビッチとアシュリー・バーティ(Ashleigh Barty、オーストラリア)を筆頭に、世界のトップ選手が集結する。大会は新型ウイルスの影響で予定より3週間遅れで開幕し、観客数を最大でも50パーセントに制限して開催する。(c)AFP