【12月28日 AFP】新型コロナウイルスの感染者が急増しているイスラエルで27日、同国3度目となるロックダウン(都市封鎖)が敷かれた。一方、ベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相はワクチンの普及により、今後数週間で生活がある程度正常に戻るとの楽観的な見方を示している。

 ネタニヤフ政権は24日、過去に感染拡大防止への効果が示されていた厳格な制限措置を再導入する方針を発表していた。ロックダウンは27日午後5時(日本時間28日午前0時)に開始。国民の大半に自宅から1キロを超える外出を禁じる。ただし日用品の買い出し、医療機関の受診、法的手続きや運動など、広範囲にわたる活動が禁止の対象外となる。今回のロックダウンと過去2度の措置では生徒が授業を受けられるのが大きな違いで、これまでほぼ完全に閉鎖されていた学校は開いたままとするが、制限の対象とする。これにより大半の生徒は対面授業と自宅学習を組み合わせて学ぶことになる。

 一方、同国では新型ウイルスのワクチン接種が進められ、全2回必要な接種のうち1回目の接種を受けた人は、27日朝の時点で28万人に達した。

 ネタニヤフ首相は同日、ツイッター(Twitter)に、同国の国民一人当たりのワクチン接種数が世界最多となったことを示すグラフを投稿。「国の誇り――イスラエルはワクチン接種の世界チャンピオンだ!」と書き込んだ。ネタニヤフ氏は26日夜、1か月以内にイスラエル全人口の4分の1(約225万人)へのワクチン接種を目指すと述べている。(c)AFP/Ben Simon