【12月26日 AFP】ロシア・サンクトペテルブルク(St. Petersburg)の裁判所は25日、元教え子の交際相手の女性を殺害し、遺体を切断した罪で、著名な歴史学者に懲役12年6月の有罪判決を言い渡した。

 オレグ・ソコロフ(Oleg Sokolov)被告(64)は昨年11月、女性の腕が入ったバックパックを持ち運んでいたところを発見され、逮捕された。交際していた元教え子のアナスタシヤ・エシュチェンコ(Anastasia Yeshchenko)さん(当時24)を殺害した罪を裁判で認め、口論の際についカッとなったと証言していた。

 裁判官は、殺人と銃器の不法所持の罪でソコロフ被告に「厳重に管理された矯正労働収容所での懲役12年6月」の判決を下した。

 フランス皇帝ナポレオン・ボナパルト(Napoleon Bonaparte)の研究者として知られるソコロフ被告は、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領の母校でもあるサンクトペテルブルク国立大学(St. Petersburg State University)の教授で、2003年にはフランスの最高勲章「レジオン・ドヌール(Legion d'Honneur)」も授与されている。

 事件はロシア国内に大きな衝撃を与え、また、教え子の多くが同被告の過去の不適切な行動を訴えている。

 裁判を傍聴したAFP記者によると、判決文が読み上げられる間、ソコロフ被告はそわそわと落ち着かない様子を見せていた。

 被告の弁護人は、判決には納得していないが、控訴するかどうかはこれから判断すると述べた。(c)AFP