【12月26日 AFP】ナイジェリア北東部で24日、イスラム過激派組織「ボコ・ハラム(Boko Haram)」が、キリスト教徒が大半を占める村落を襲撃して少なくとも11人を殺害し、教会に火を付けて司祭1人を拉致した。地元情報筋が25日、AFPに明らかにした。

 民兵組織のリーダー、アブワク・カブ(Abwaku Kabu)氏によると、トラックやオートバイに乗った戦闘員らが北東部ボルノ(Borno)州の村ペミ(Pemi)を襲撃し、「無差別に」発砲し、建物に火を付けた。

 ナイジェリアの多くの地域では、住民らは自衛のために軍と共に活動する武装自警団や民兵に頼っている。

 今回の襲撃で、村民は森林地帯に避難し、いまだ行方不明の人も複数いるため、死者数が増える可能性がある。

 民兵組織のリーダーによると、襲撃者らはボコ・ハラムの拠点であるサンビサ森林地帯(Sambisa Forest)から移動する途中、病院で医薬品を略奪し、村に放火したという。村は、ボコ・ハラムが6年前に女子学生ら200人以上を拉致したチボク(Chibok)からわずか20キロに位置する。

 国連(UN)によると、ナイジェリア北東部では10年に及ぶ紛争の死者は3万6000人に上り、200万人近くが家を追われている。暴力行為は隣国のニジェール、チャド、カメルーンにも広がり、地域の国々は合同でボコ・ハラムの掃討作戦に乗り出している。(c)AFP