【12月25日 AFP】ロシアの反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ(Alexei Navalny)氏の毒殺未遂事件をめぐり、ロシア当局は25日、同氏の支持者であるリュボフ・ソボル(Lyubov Sobol)氏(33)の捜査を開始した。ナワリヌイ氏が率いる団体「反汚職基金(FBK)」が明らかにした。

 FBKのイワン・ジダーノフ(Ivan Zhdanov)代表はソボル氏は、ナワリヌイ氏の毒殺未遂事件に関与したことを認めたとされる連邦保安局(FSB)職員の自宅を訪問した際に「暴力を行使、または暴力を行使すると脅して」不法侵入しようとした疑いで捜査対象となっていると説明した。

 ナワリヌイ氏は21日、コンスタンティン・クドリャフツェフ(Konstantin Kudryavtsev)という名のFBS化学兵器専門家をだまし、毒殺未遂の自白を引き出すのに成功したと明らかにしていた。

  ソボル氏は21日夜、検証サイト「ベリングキャット(Bellingcat)」率いる複数のメディアによる先週の報告書で、この男が住むとされていたアパートを訪問したところ、警察に拘束され、数時間にわたり聴取を受けた。

 さらに警察は25日午前7時(日本時間午後1時)ごろ、モスクワ市内のソボル氏の自宅を家宅捜索し電子機器などを押収したと、FBKはツイッター(Twitter)に投稿した。

 ソボル氏のツイッターアカウントの投稿によると、同氏の幼い娘と夫はアパートを離れることを許可されたという。

 AFPが21日に取材した際ソボル氏は、訴追の可能性を懸念していた。

 弁護士資格を持つソボル氏は、来年の議会選に出馬する意向を示していた。(c)AFP