【12月25日 Xinhua News】中国東南大学(Southeast University)の平均年齢わずか23歳の学生起業チームがこのほど、人による作業が難しい橋の各部分を低コストで迅速に点検できる「橋梁医生(橋の医師)」システムを開発し、今年行われた中国全土の大学生の起業内容を競う二つの大会で金賞を受賞した。

 同大学土木工学専攻の大学院生、何至立(He Zhili)チームリーダーによると、同システムはマイクロ波干渉レーダーとマルチモードロボットで構成され、橋の動態と静態の指標を点検するために使われる。

 何氏は「点検に携わる企業30社が行っている128の点検項目を調査研究した結果、現行の点検方法は人の作業によるものが主流で、死角が多く、コストが高いなど欠点がある上に、一定の安全リスクが存在することが分かった」と指摘した上、中国には多くの橋があり、点検の運用・保守市場の見通しは明るいと述べた。

 同チームは普通のドローンの飛行が不安定で精度不足という欠点を補うために、飛行機能と吸着機能を備えたマルチモードのロボットを独自開発。自主的に経路を定め、橋底部や塔部など人の作業がやりにくい箇所に密着し、ひび割れなどの隠れたリスクを高精度に識別できるという。(c)Xinhua News/AFPBB News