【12月24日 AFP】11月に亡くなったサッカー元アルゼンチン代表のレジェンド、ディエゴ・マラドーナ(Diego Maradona)氏の検視で、肝臓や腎臓、心臓血管に疾患があったことが分かったものの、体内からアルコールや違法薬物は検出されなかったと、検察当局が23日に発表した。

 1986年のW杯(World Cup)メキシコ大会を制したアルゼンチン代表で主将を務めたマラドーナ氏は、11月25日に心臓発作により60歳でこの世を去った。

 検視は死をめぐる捜査の一環として命じられ、医療上の過失や無謀があったかを調べるために行われた。

 毒物分析の結果、血中や尿からアルコールや違法薬物は検出されなかったが、抗うつ薬や抗精神病薬のほか、潰瘍、発作、依存症、排せつ障害の治療薬を服用していたことが分かった。

 マラドーナ氏は生前、コカイン中毒やアルコール依存症に悩まされ、晩年は肝硬変、心臓病、腎不全などに苦しんだ。

 ある捜査官は国営通信TELAMで、「分析で明らかになったことは、明らかになっていないことと同じくらい重要だ。マラドーナ氏は向精神薬を服用していたが、心臓病の薬は処方されていなかった」と話した。

 現在、マラドーナ氏の治療に関わっていた精神科医のアグスティナ・コサチョフ(Agustina Cosachov)氏と主治医のレオポルド・ルケ(Leopoldo Luque)氏が、捜査対象となっている。(c)AFP