【12月24日 Xinhua News】中国重慶市(Chongqing)の重慶動物園はこのほど、動物園などで飼育されるジャイアントパンダの中で世界最高齢の「新星(シンシン、Xin Xing)」が8日昼ごろ死んだと明らかにした。38歳4カ月だった。

 シンシンは日本と縁が深く、東京・上野動物園(Ueno Zoological Gardens)の雄のジャイアントパンダ「比力(ビーリー、Bi Li)」(日本名:リーリー、Li Li)の祖母で、2017年6月に同園で生まれた雌の「香香(シャンシャン、Xiang Xiang)」の曽祖母でもある。

 シンシンは1982年、四川省(Sichuan)雅安市(Ya'an)宝興県(BaoXing)で生まれ、翌年重慶動物園にやって来た。その後、37年6カ月同園で暮らした。

 重慶動物園はシンシンの死後、数回にわたり多方面の専門家による解剖と病理組織検査を実施。総合的に分析した結果、シンシンは高齢による多臓器不全によって、消化機能の低下や低タンパク血症を引き起こし、消化管と呼吸器の感染症を併発して死に至ったと結論づけた。

 同園ジャイアントパンダ技術主管の尹彦強(Yin Yanqiang)氏は、世界中のジャイアントパンダのうち、寿命が30歳を超えるものは累計で30頭に満たず、現存する30歳以上のパンダの数も少ないと説明している。

 1992年からシンシンの子づくりが始まり、合計8回の出産で計10頭の子どもを産んだ。2019年末現在、シンシンの子孫は153頭で、それぞれ中国、日本、カナダ、米国などで暮らしている。(c)Xinhua News/AFPBB News