「太極拳」「送王船」がユネスコ無形文化遺産 中国の登録数は世界一に
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【12月25日 CNS】国連教育科学文化機関(UNESCO、ユネスコ)は17日、中国が申請した「太極拳」と、中国とマレーシアが共同で申請した「送王船―人間と海洋の持続可能なつながりの儀式および関連の実践」を無形文化遺産に登録した。中国の無形文化遺産は42件となり、登録数は世界一となった。
ユネスコの無形文化遺産に関する第15回政府間委員会は14日から19日までオンラインで開かれ、57か国から申請された50件の無形文化遺産を審査した。
太極拳各流派の起源とされる陳式太極拳の代表的継承者の陳小旺(Chen Xiaowang)氏は「太極拳発祥の地が中国であることが世界に認められた」と興奮を隠さない。
太極拳発祥の地は河南省(Henan)温県(Wen)陳家溝(Chenjiagou)とされ、陰陽循環(万物は陰と陽の循環で成り立っている)と天人合一(天と人は本来一体)という中国の伝統的な哲学思想や健康観に基づいている。
力まずにゆったりと、体の軸を保ってまっすぐ立つ基本姿勢が特徴で、鍛錬を通じて師を敬う心や精神を常に落ち着かせること、慢心を慎む心をはぐくみ、平和・包容・友好の精神を自然に身につけることができるとしている。17世紀半ばに成立して以降、現在は推計で世界約150か国・地域で約3億人が習練している。
送王船は災いを避け平安を願う民俗儀式で、中国・福建省(Fujian)南部やマレーシアのマラッカ沿岸部などに伝わる。15~17世紀、中国から東南アジアへの海上貿易が活発になるとともに広がってきた。
代々の祖先が海を渡ってきた歴史的記憶を伝え、人と自然の調和と生命尊重の理念を体現。気象や潮の流れ、海流の観測などの海洋知識と航海技術を蓄積してきた象徴にもなっている。送王船は中国とマレーシアの関係者の間で共通の遺産とみなされており、中華文化が海上シルクロード沿岸の国に広まり、融合した代表的な例といえる。(c)CNS/JCM/AFPBB News