【12月22日 Xinhua News】中国黒竜江省(Heilongjiang)ハルビン市(Harbin)で18日に開かれた同省海倫市(Hailun)海倫大峡谷の白亜紀生物群化石に関する研究成果発表会で、シダ植物の茎や裸子植物の珪化木(けいかぼく、植物化石の一種)の化石、恐竜やカメの化石など白亜紀の珍しい生物群化石が出土したことが明らかにされた。歴史的、科学的に極めて高い価値があるという。

 同市は2018年以降、中国地質博物館や北京自然博物館、中国地質調査局瀋陽地質調査センターなど権威ある国家機関の古生物学専門家を招き、3回の調査を実施。これらの生物群化石を発見した。

 中国地質調査局瀋陽地質調査センターの張立東(Zhang Lidong)副ゼネラルエンジニアによると、同峡谷で見つかった植物化石はテムプスキア科やゼンマイ科、ヘゴ科など3種類5科8属。動物化石は古生代の原生動物フズリナ類、無脊椎動物の腹足類、爬虫(はちゅう)類・カメ類・恐竜の骨、マンモスや野牛など第四紀哺乳類の4種類に分けられる。

 中国地質博物館の程業明(Cheng Yeming)研究員はテムプスキア科のシダ植物について、調査研究で黒竜江省が国内唯一の生育地であることが分かったと説明。同化石の発見は、中国の白亜紀地層と世界の同時期の地層を比較する手掛かりにもなるという。

 海倫大峡谷の古生物群遺跡は黒竜江省海倫国家森林公園にあり、同峡谷の長さは10キロ余りに及ぶ。(c)Xinhua News/AFPBB News