【12月21日 AFP】タイ当局は20日、首都バンコク近郊サムットサコン(Samut Sakhon)県で新型コロナウイルスの集団感染が確認されたことを受け、1万人余りを対象に検査を実施すると発表した。

 同県マハーチャイ(Mahachai)にある国内最大の水産市場では17日、エビを販売していた67歳の女性の感染が確認された。当局者によると20日までのマハーチャイ市場関連の感染者は689人に上り、その大半は数十億ドル規模のタイの水産業で働くミャンマーからの出稼ぎ労働者だった。

 保健省のギアンティプーム・ウォンラジット(Kietphgum Wongit)事務次官は、市場周辺のミャンマー人労働者らの外出と移動を禁じ、水と食料を提供していると述べた。

 タイは中国国外で新型コロナの感染が確認された最初の国だが、これまで新型コロナ感染者は4000人余り、死者60人にとどまっていた。国境を接する4か国との行き来は容易で、そのうちの一つミャンマーの新規感染者数は現在、1日1000人を超えている。

 バンコク当局は20日、市場があるサムットサコンと境を接する地区の学校を閉鎖すると発表した。バンコク都知事のフェイスブック(Facebook)への投稿によると、都は公共の場所での集まりを制限する他、生鮮市場や工事現場で働く人を中心にバンコク市内の外国人労働者に検査を実施する計画だ。(c)AFP