【12月18日 AFP】フィンランド人の好むリラックス方法であるサウナが17日、国連教育科学文化機関(UNESCO、ユネスコ)の無形文化遺産(Intangible Cultural Heritage of Humanity)に登録された。

 人口約550万人のフィンランドには推計300万個のサウナがあるとされ、サウナはフィンランドの伝統として数百年の歴史を持つ。

 ユネスコは「フィンランドのサウナ文化は、大半の人々の生活に欠かせないもの」であると表明。サウナ文化は「単に体を洗うことにとどまらない。サウナで人々は体と心を清め、内面の安らぎの感覚を抱く」と説明した。

 フィンランド指導者らは長年、野党指導者や外国の高官らをサウナに招き、協議を継続してきた。東西冷戦(Cold War)時代に大統領を務めたウルホ・ケッコネン(Urho Kekkonen)氏の「サウナ外交」は、隣国の旧ソ連との関係の中心となった。一方、男女は一般的に別々にサウナに入るため、サウナ外交に対し女性排除だとの厳しい批判もある。冬のサウナでは入浴後、同国に多数ある湖の氷に穴を開けて漬かることがよくある。(c)AFP