【12月20日 CNS】中国の鉄道車両メーカー・中車青島四方機車車両(CRRC)は2日、同社が開発した完全無人運転の跨座(こざ)式モノレールが試験走行に成功し、正式運行を開始すると発表した。

 跨座式モノレールは、車両の下にレールがありレールに車両が乗っている形態。同社のモノレールは鉄道の自動運転レベルGoA(Grades of Automation)で完全無人運転のレベル4(日本では「ゆりかもめ」など)に達している。最高時速は100キロメートルで、中国の跨座式モノレールでは最速レベルを誇る。車体幅は約3メートル10センチで、2両編成から4両、6両、8両編成まで可能。6両編成の乗客定員は1400人で、車両の耐用年数は30年に及ぶ。

 跨座式モノレールの総工費は地下鉄の約3分の1。製品の国産化率は95%以上で、独立した知的財産権を持つ。既存のモノレール車両に比べエネルギーを20%以上節約し、車両の安定性は13%向上。タイヤの交換作業は車と同じくらい簡易化され、タイヤシステムの維持費は30%以上削減される。このほか、定員数の多さ、高い勾配走行能力、小回りの良さ、低騒音といった優れた面がある。

 安全面では、バッテリー緊急けん引装置や高高度救助装置など世界有数の安全技術を採用し、防火用ウオーターミストを取り入れるなど世界で最も厳しい防火基準を満たしている。(c)CNS/JCM/AFPBB News