【12月17日 AFP】米大リーグ(MLB)のロブ・マンフレッド(Rob Manfred)コミッショナーは16日、「球史における長きにわたる見過ごしを正し」、黒人リーグのニグロリーグを「大リーグ」に格上げ認定すると発表した。

 同コミッショナーは、「ニグロリーグが多くの最高の選手たちやイノベーション、不当な状況の中で勝利の喜びを生み出したことを、野球を愛する私たち全員が知っている」とし、「ニグロリーグの選手を公式記録の中で大リーガーとしてふさわしくカウントできることをうれしく思う」と話した。

 今回の決定は、今年設立100周年を迎えたニグロリーグをたたえるMLBの取り組みの集大成で、1920年から1948年まで運営された七つのニグロリーグの記録がMLBの公式記録に統合され、約3400人がMLBの歴史に名を残すことになる。  

 当時の黒人選手は差別や人種隔離法によりMLBに参加できず、国内のニグロリーグでプロとしてプレーした。

 ニグロリーグ、カンザスシティ・モナークス(Kansas City Monarchs)のスター選手だったジャッキー・ロビンソン(Jackie Robinson)氏は、1947年4月15日に当時のブルックリン・ドジャース(Brooklyn Dodgers)で初めて人種の壁を破り、黒人選手としてMLBデビューを果たした。

 ニグロリーグ博物館(Negro Leagues Baseball Museum)のボブ・ケンドリック(Bob Kendrick)館長は、「大リーグから疎外されてきた人々にとって歴史的な認定だ。彼らは競技や私たちの国まで変えることに寄与したリーグを創設する先見の明と勇気を持っていた」と語った。(c)AFP