【12月17日 AFP】ジョー・バイデン(Joe Biden)次期米大統領は16日、デラウェア州ウィルミントン(Wilmington)で開いた会見で、ピート・ブティジェッジ(Pete Buttigieg)氏(38)の次期運輸長官への指名を発表した。指名が承認されれば、米国で同性愛を公表し入閣する初の人物となる。バイデン氏は次期政権が「初づくしの内閣」となると豪語した。

 バイデン氏はこれまで、米史上最も多様性に富む内閣を目指すとの公約に沿い、女性・非白人で初の副大統領となるカマラ・ハリス(Kamala Harris)氏をはじめ、黒人初の国防長官にロイド・オースティン(Lloyd Austin)元中央軍(CENTCOM)司令官、女性初の財務長官に連邦準備制度理事会(FRB)のジャネット・イエレン(Janet Yellen)前議長を起用。会見では、「慣例破りの指名」はブティジェッジ氏が9人目となると指摘した。

 バイデン氏の大統領就任の前日となる来年1月19日に39歳の誕生日を迎えるブティジェッジ氏はインディアナ州の小都市サウスベンド(South Bend)の前市長で、ハリス氏と同様、今年の大統領選の民主党予備選で一時バイデン氏と候補指名を争った。

 ミレニアル世代であるブティジェッジ氏は会見で、自身の世代にとって「今世紀中頃の米国の姿」を改善することは非常に重要だと表明。一方で、性的少数者(LGBTQ)で初の閣僚となる歴史的意味にも言及した。

 ブティジェッジ氏は、夫で教師・作家のチャスティン(Chasten Buttigieg)さんにシカゴのオヘア国際空港(O'Hare International Airport)でプロポーズしたことに言及。「オヘアがロマンチックじゃないなんて、だれにも言わせないでほしい」と冗談を飛ばした。(c)AFP