【12月16日 AFP】香港で16日、公務員が政府への忠誠を改めて宣誓する式典が初めて開かれ、林鄭月娥(キャリー・ラム、Carrie Lam)行政長官が立ち会った。香港で昨年大規模デモが相次いだことを受け、行政職員らの忠誠義務を強化する狙いがある。

 非公開で行われたこの式典では、上級公務員らが香港の憲法に当たる香港基本法を順守し、香港およびその政府に対する「忠誠心を守る」ことを、林鄭長官の前で宣誓した。今後数週間のうちに、香港の公務員18万人全員が行う予定。

 中国指導部は香港での抗議活動を一蹴し、今年に入ってからは反対勢力に対する広範囲な取り締まりを指示した。6月には香港に国家安全維持法を導入し、香港社会に愛国心と忠誠心が行き渡るよう要求。今回の忠誠宣誓もその一環だ。

 公務員事務局長は、忠誠宣誓や類似の宣言への署名を拒否した者は、解雇の可能性もあると警告している。

 地元メディアによると、上級職以外の公務員らに対しても忠誠宣言書への署名が求められており、来月中に完了する見通しだという。(c)AFP