【12月16日 AFP】恋人に会いたい一心で水上バイクを買い、新型コロナウイルス対策のロックダウン(都市封鎖)規制をかいくぐり、英領マン島(Isle of Man)に渡った英スコットランドの男に禁錮4週の有罪判決が言い渡された。英メディアが報じた。

 BBCの15日の報道によると、スコットランド南部エアシャー(Ayrshire)のデール・マクラハラン(Dale McLaughlan)被告(28)は9月、英国本島とアイルランドの間に浮かぶマン島で屋根職人として働いていた際に恋人と出会った。

 現在、新型ウイルス対策の規制で、居住者以外がマン島に入るには特別許可が必要となる。しかし、請け負った工事が終わりスコットランドに戻ったマクラハラン被告には、この特別許可が下りなかったという。

 だが、何もマクラハラン被告の恋を邪魔することはできなかった。同被告は水上バイクを購入し、11日、40キロに及ぶ海の旅にひそかに出発した。

 BBCによると、マン島ダグラス(Douglas)で行われた裁判で検察官は、被告はそれまで水上バイクに乗ったことがなく、40分ほどで到着すると考えていたと話したという。

 しかし、波が高く、被告がマン島にたどり着くまで4時間以上かかった。アイルランド気象当局によると、この海域の12月の平均水温は8度前後で、その上、被告は上陸後、恋人の家まで24キロ歩かなければならなかった。

 マン島に不法上陸し、恋人と地元のナイトクラブを訪れていたことが発覚し、マクラハラン被告は13日に逮捕された。

 BBCによると、裁判所は被告が越境規制を「計画的かつ意図的に回避しようと試みた」として禁錮4週を言い渡した。

 被告の弁護人は、被告はガールフレンドに会えないことからうつ状態に陥っていたと話している。(c)AFP