【12月16日 AFP】スペイン1部リーグ、FCバルセロナ(FC Barcelona)の会長選に出馬しているジョルディ・ファレ(Jordi Farre)氏は15日、来月の選挙で自身が当選すればリオネル・メッシ(Lionel Messi)の残留に全力を注ぐとAFPに明かし、厳しい財政事情のため可能性が低いと思われているネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)の獲得についても示唆した。

 ジョゼップ・マリア・バルトメウ(Josep Maria Bartomeu)前会長の辞任につながった不信任動議を推進した45歳のファレ氏は、会長選が来月24日に迫る中、自身を支持したファンに対して無料でバルセロナのエンブレムのタトゥーを彫り、ピザを提供すると約束することで支援を集めようとしている。

 実業家でエンジニアのファレ氏は、気持ちが離れたメッシがこの夏に退団を希望し、年が明ければ来夏の退団について交渉し始めることができるという事実があるものの、最優先事項はメッシに残留を説得することだと述べた。

 ファレ氏はAFPに「メッシを残留させることは極めて重要。選挙に勝利した後の1月25日、私の最初の仕事が彼と新契約を結ぶことであるよう願っている」と語った。

「個人的な話し合いについては一切明かすつもりはないが、われわれはそれに取り掛かっている。レオ(メッシの愛称)が最終的に望んでいるのはバルサ(バルセロナの愛称)残留であり、問題はないと確信している」

「われわれのベストプレーヤーたちを手放す必要はないと信じている。バルサには最高の選手が必要。ベストな選手がいればタイトルを取れるし、さらなる収益をもたらしてくれる」

 16日のリーグ戦で対戦する首位レアル・ソシエダ(Real Sociedad)に9ポイント離されているバルセロナは今年、役員間の闘争や不安定な財政、メッシの退団騒動に揺れた。

 バルセロナの財政状況は「悪い」と認めたファレ氏だが、チームの困難な状況はうまく管理され得ると楽観的な姿勢を見せ、フランス・リーグ1のパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)に所属するネイマールとの契約は「世界最高の投資」になるだろうと示唆した。

 メッシやルイス・スアレス(Luis Suarez)らと共に、バルセロナで2014-15シーズンの欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)を制したネイマールは先日、メッシと再びユニットを形成したいと発言していた。

 ファレ氏は「彼が加入してくれればうれしい。世界で2番目のサッカー選手であり、驚異的なプレーヤー」と続けた。

「このクラブには何かしらの喜びが必要であり、ネイマールの顔には笑みが浮かんでいる。彼は権利やレプリカユニホームの販売、広告やスポンサーの受け入れに役立つから、クラブにかかる負担はとても少ない」 (c)AFP/Daniel BOSQUE