【12月16日 AFP】欧州連合(EU)の欧州医薬品庁(EMA)は15日、米製薬大手ファイザー(Pfizer)と独製薬ベンチャーのビオンテック(BioNTech)が開発した新型コロナウイルスワクチンについて、ドイツなどからの圧力を受け、認可の可否を決める協議日を大幅に前倒しした。これにより、ワクチンはEU域内で年内に接種が始まる可能性が浮上した。

 オランダの首都アムステルダムに本部を置くEMAは、14日に開発企業側から「追加データ」を受理したことを理由に、協議の日程を当初の今月29日から21日に前倒しすると表明した。

 EUを離脱した英国はファイザーのワクチンを緊急認可した世界最初の国となり、続いて米国、カナダ、シンガポール、バーレーンも次々と認可を発表。EUは後れを取る形となり、早期のワクチン認可を求める加盟各国からの反発を生んだ。

 ハンガリーとポーランドは、EMAに迅速な認可を要求。今回の発表の直前には、ドイツも「クリスマス前」の認可を希望すると表明していた。(c)AFP/Danny KEMP