【12月15日 AFP】ラグビー日本代表を率いるジェイミー・ジョセフ(Jamie Joseph)ヘッドコーチ(HC)は15日、2023年W杯フランス大会(Rugby World Cup 2023)でイングランド代表のエディー・ジョーンズ(Eddie Jones)ヘッドコーチ(HC)と再会することを楽しみにしている一方で、大会に向けたチームの準備にはよりトップレベルの試合が「必要不可欠」であるとの認識を示した。

 2019年大会でベスト8入りを果たした日本は、前日行われた2023年大会のプール組み合わせ抽選で、2015年のイングランド大会で日本が南アフリカを撃破する「ブライトン(Brighton)の奇跡」を演出したジョーンズHC率いるイングランドに加え、アルゼンチンと同組のプールDに入ることが決まった。

 オーストラリア出身のジョーンズ氏は数十年前から日本との縁が深く、現在もジャパンラグビートップリーグのサントリーサンゴリアス(Suntory Sungoliath)でディレクター・オブ・ラグビー(相談役)を務めている。しかし、ジョセフHCは、3年後のW杯で策士のジョーンズHCを出し抜くことに自信を見せている。

 ニュージーランドの自宅からオンライン会見に臨んだジョセフHCは、「現時点では日本がイングランドよりはるかに格下で心配には及ばないと、彼には考えていてもらいたい」「彼はわれわれのやり方を除いては、ラグビーに関して詳細なあらゆる知識を持っている。われわれは常に変化している」と語った。

 母国開催となった昨年大会で、日本はアイルランドとスコットランドに番狂わせを演じてグループトップ通過を果たし、初めてW杯で準々決勝に進出。しかし、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)やスーパーラグビー(Super Rugby)の再編成に伴い、2020年はそれを足場にすることができなかった。

 東京に拠点を置くサンウルブズ(Sunwolves)は、スーパーラグビーにフル参戦した4シーズンではわずか8勝にとどまり、大会から除外されることが決定した。一方で、日本代表はコロナ禍によりW杯以降はプレーできていない。

 トップリーグも2月に第6節を終えてシーズンが活動停止状態になっていることから、この日ジョセフHCは、選手たちが2023年のW杯で足跡を残すためには定期的にトップレベルのテストマッチに臨む必要があると主張した。

「サンウルブズは成績の面からすれば、あまり成功ではなかった。しかし、2019年のW杯に向けた選手たちの準備の面で、われわれに必要なことだった」「スーパーラグビーのような大会に参戦することが、W杯の準備には必要不可欠になるだろう」「トップリーグの試合だけで十分だとは到底思えない。テストマッチシーズンが延長されるなら話は別で、そうなるかもしれない」

 日本は来年6月26日にブリティッシュ&アイリッシュライオンズ(British and Irish Lions、英国とアイルランドの選抜チーム)戦を控えており、日本ラグビーフットボール協会(JRFU)はこの日、その前後にトップレベルのテストマッチ3試合を組むことに自信を示した。(c)AFP