【12月15日 AFP】米大リーグ(MLB)のクリーブランド・インディアンス(Cleveland Indians)は14日、ファンや米先住民のグループから人種差別的な名称だと抗議されたことを受け、球団名から長らく使用してきた「インディアンス」を外すことを明らかにした。

 インディアンスが1915年から使用してきたこのチーム名を変更するニュースについては、13日に広く報じられてドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領からは批判の声が上がっていたが、この日球団の公式ツイッター(Twitter)で正式に発表された。変更後の名称については明らかにされていない。

 発表文では、「クリーブランド・インディアンスは本日、『インディアンス』のチーム名を変更するプロセスの開始を決定したことをお知らせする」「われわれは7月以降、チーム名がさまざまな支持者に与える影響や、この名称が球団の価値にふさわしいかどうかについて広範囲なプロセスを講じてきた」「その結果、われわれは現在のチーム名を変更し、米先住民にまつわるものではなく、新しい名称に決める方向で前進していくことに決めた」と説明された。

「われわれはこの共同体と一体となって人々を結束させることに全力を尽くしている。そして、新しいチーム名がその取り組みをもっと完全なものにすると信じている」

 球団名変更の時期については明確にされなかったが、米メディアの一部報道によれば、2021年シーズンはインディアンスの名称を継続していくことになるとみられている。

 今回の動きは、7月にナショナル・フットボール・リーグ(NFL)のワシントン・レッドスキンズ(Washington Redskins)が、米先住民に対して攻撃的であるとの理由でチーム名から「レッドスキンズ」を外し、ワシントン・フットボールチーム(Washington Football Team)に改称したことに倣うものとなっている。

 他に米先住民にまつわる名称やロゴを使用しているプロチームには、MLBのアトランタ・ブレーブス(Atlanta Braves)やNFLのカンザスシティ・チーフス(Kansas City Chiefs)、北米アイスホッケーリーグ(NHL)のシカゴ・ブラックホークス(Chicago Blackhawks)などがある。

 ブラックホークスはチーム名とロゴについて米先住民に敬意を表したものであると主張し、変更する計画はないとしている。(c)AFP