【12月14日 AFP】米大リーグ(MLB)のクリーブランド・インディアンス(Cleveland Indians)が、米先住民のグループから人種差別的な名称だとの批判を受け、球団名から「インディアンス」を外すことが分かった。同国メディアが13日に報じた。

 球団は1915年に採用してから100年以上このニックネームを使用していたが、このところは変更を求める重圧が強まっていた。オーナー陣は2年前にチームマスコットである「ワフー酋長(Chief Wahoo)」のロゴを外したほか、「インディアンス」の名称を徹底的に見直すと発表し、批判の軽減を目指していた。

 球団は今週中に名称変更を発表する見通しだが、正式な変更時期や、すでに代替名を選んだかについては不明だと米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)は報じている。

 米国で人種的不平等や差別に厳しい目が向けられる中で、スポーツ界では今年、ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)のワシントン・レッドスキンズ(Washington Redskins)も人種差別的な意味合いが含まれるとの理由でチーム名から「レッドスキンズ」を外し、ワシントン・フットボールチーム(Washington Football Team)に改称。チームロゴも取り下げていた。

 今回の決定は先住民団体の勝利となるが、行き過ぎたポリティカル・コレクトネスだとする見方もある。

 これまで一部の熱狂的なファンは批判に対抗しており、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領も同日、ツイッター(Twitter)で「オーノー! どうなっているんだ? これは『インディアンス(先住民)』にとっても良いニュースではない。キャンセル・カルチャーが働いている!」と主張した。(c)AFP