【12月12日 AFP】ボクシング、WBAスーパー・IBF・WBO・IBO世界ヘビー級王者のアンソニー・ジョシュア(Anthony Joshua、英国)とIBFの指名挑戦者クブラト・プレフ(Kubrat Pulev、ブルガリア)が11日、英ロンドンで行われる一戦を控えた前日計量に臨んだ。イベントではジョシュアが相手に対し、「本物」に直面することになると警告するなど、一触即発の雰囲気となった。

 五輪金メダリストのジョシュアは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策で1000人に制限されたウェンブリー・アリーナ(Wembley Arena)の観客の前で、ベテランのプレフとの防衛戦に挑む。両者の対戦はこれまで2度にわたって日程が組まれたが、2017年にはプレフが負傷し、今年6月は新型コロナの影響でいずれも延期となっていた。

「コブラ」の異名を持つ39歳のプレフは、通算28勝1敗という素晴らしい戦績を誇っており、唯一の黒星は2014年に行われたウラディミール・クリチコ(Wladimir Klitschko、ウクライナ)とのタイトルマッチとなっている。

 ジョシュアは英スカイ・スポーツ(Sky Sports)に対して、「これまで何年もボクシングをやってきて、多くのファイターがばかげた話をした後に、たたきのめされている姿を見てきた」「彼(プレフ)がどんな相手かは分かっている。研究済みだ。自分を戦士だと思っているようだが、『今までの対戦相手でいい気になるなよ。今回の相手は本物だからな』と言ってやったよ」と明かした。

 計量ではプレフが108.4キロを計測し、最後の試合となっている2019年11月のライデル・ブッカー(Rydell Brooker、米国)戦のときより2.7キロ軽かった。

 一方、プレフ陣営から大ブーイングを受ける中で計量に臨んだジョシュアは108.9キロで、同12月にアンディ・ルイス・ジュニア(Andy Ruiz Jr、米国)にリベンジを果たしてタイトルを奪還したときより1.4キロ増量となった。

 最後は両者が拳を突き合わせて計量が終わり、プレフは「あすは思い知らせてやる。お前のことは好きだしリスペクトしているが、俺の方が上だということを示してやる」と言い放っていた。

 12日の一戦を前に、注目の多くは2021年に実現する可能性があるWBC王者タイソン・フューリー(Tyson Fury)対ジョシュアの英国人対決に注目が集まっている。待望されている両者の対戦は今年6月に基本合意に達し、ついにゴーサインが出されていた。(c)AFP