【12月14日 Xinhua News】中国山西省(Shanxi)考古研究院は9日、同省運城市(Yuncheng)垣曲(えんきょく)県の北白鵝(ほくはくが)墓地で周代の上級貴族の墓群を発見したと明らかにした。これまで9基を発掘し、各種遺物500点(組)余りが出土した。うち50点(組)近くは銘文のある青銅器だという。

 発掘調査は同研究院が4月~12月にかけ、運城市文化財ワークステーションや垣曲県文物・観光局と共同で実施。1200平方メートルを発掘し、墓9基と灰坑17カ所が出土した。

 発掘プロジェクトの責任者を務める同研究院の楊及耘(Yang Jiyun)副研究員は、9基の墓について、いずれも南北方向に築かれた竪穴式土坑墓で、うち3基は大型墓、6基は中型墓だと説明した。

 墓からは、青銅器や玉器、石器、漆器、土器など多くの器物が出土した。最も重要な収穫は、銘文のある青銅器50点(組)で、確認された14の銘文は、文字も鮮明で内容も多岐にわたった。

 出土した青銅器は分析の結果、河南省(Henan)の三門峡虢(かく)国墓地や陝西省(Shaanxi)の梁帯村芮(ぜい)国墓地から出土した青銅器と製造方法や形状、文様などで類似性が見られた。専門家は墓の形状なども踏まえ、9基の墓が春秋時代初期のものだと推定している。(c)Xinhua News/AFPBB News