【12月11日 AFP】(更新、写真追加)英製薬大手アストラゼネカ(AstraZeneca)のロシア支社は11日、自社ワクチンとロシア製の新型コロナウイルスワクチン「スプートニクV(Sputnik V)」を組み合わせたワクチンの臨床試験(治験)を実施すると発表した。

 アストラゼネカは、同社とオックスフォード大学(University of Oxford)が開発したワクチン「AZD1222」と、ロシアのガマレーヤ疫学微生物研究所(Gamaleya Research Institute of Epidemiology and Microbiology)が開発したワクチン「スプートニクV」を組み合わせたワクチンの安全性と免疫原性を評価するための治験プログラムを開始すると、自社ウェブサイト上で英語とロシア語で発表した。

 さらに同社は、「異なる新型コロナクチンを組み合わせることで、より強い免疫反応が得られて入手もしやすくなり、より広範な保護を目指していく上で重要な一歩となり得る」と期待を示した。

 スプートニクVはヒトのアデノウイルスベクターを、AZD1222はチンパンジーのアデノウイルスベクターを使用している。

 スプートニクVの開発に出資したロシアの政府系ファンド「ロシア直接投資基金(RDIF)」は11日、アストラゼネカに対し、同社の追加治験でスプートニクVの2つのベクターのうちの1つを使用してはどうかと、先月23日に同社に提案していたと明かした。

 治験は18歳以上を対象に、年内に開始される見通し。(c)AFP