【12月11日 People’s Daily】11月23日、中国の貴州省(Guizhou)人民政府は、省内に残っていた9つの貧しい県がすべて、貧困を脱出したと発表した。これにより、同省の66の貧困県はすべて「貧困リスト」から外されたことになった。貧困人口が全国で最も多い同省で貧困県が「ゼロ」になったことで、中国国務院の貧困対策室が指定した全国の832の貧困県はすべて貧困から脱却したことになった。

 2012年以降、貴州省は合計で923万人が貧困から脱却した。毎年100万人以上の貧困人口を減らした計算になり、全国で最も貧困者を減少させた省となった。

 貧困との闘いで勝利を確実にするために、同省の共産党委員会と省政府は事前に計画を立て、慎重な準備を行った。貧困地域の人々を長年悩ませてきた、出稼ぎ、飲用水、電気、学校教育、医療、通信などの困難に真正面から取り組み、おおむね解決した。義務教育、基本的な医療、および住宅の確保も実現した。特に今年に入ってから、同省は貧困からの脱却が実現されていなかった9つの県と、貧困人口を1万人以上抱える3つの県(区)に焦点を当て、責任者を明確にし、貧困者を減らすことに力を結集した。

 貧困県の数「ゼロ」が実現したことを受け、同省は、貧困脱却の成果を固めつつ、地方の活性化事業と連携し、貧困の再来を防ぐための監視と支援の仕組みを構築した。貧困脱却運動の成果が歴史と人民の検証に堪えられるようにしていきたいとしている。

 国務院の貧困対策室は2014年に全国で832の貧困県を認定し、そのリストを公開した。その範囲は22の省、自治区、直轄市に及んだ。2016年からリストアップされた貧困県の数は減り続けた。貧困県「ゼロ」の省が続々と現れた。

 2019年12月、チベット自治区(Tibet Autonomous Region)は「貧困県ゼロ」の実現を発表した。 2020年2月から3月にかけて、重慶(Chongqing)、黒竜江(Heilongjiang)、陝西(Shaanxi)、河南(Henan)、海南(Hainan)、河北(Hebei)、山西(Shanxi)、内モンゴル(Inner Mongolia)、湖南(Hunan)は貧困県が「ゼロ」になったと発表した。

 その後、吉林(Jilin)、青海(Qinghai)、江西(Jiangxi)、安徽(Anhui)、湖北(Hubei)が貧困県ゼロ」に。今年の11月、新疆(Xinjiang)、雲南(Yunnan)、寧夏(Ningxia)、四川(Sichuan)、広西(Guangxi)、甘粛(Gansu)、貴州が相次いで「貧困県ゼロ」と発表した。(c)People’s Daily/AFPBB News