【12月11日 AFP】米プロバスケットボール(NBA)、ロサンゼルス・レイカーズ(Los Angeles Lakers)の優勝に貢献し、コート外でも「投票抑圧」との闘いに尽力したレブロン・ジェームズ(LeBron James)が10日、同国誌タイム(Time)の2020年最優秀アスリートに選出された。

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 2020年の米スポーツ界は国内社会と共に人種差別抗議運動「Black Lives Matter(黒人の命は大切)」が広がり、こうした活動が目覚ましかったアスリートとしてジェームズは先日、米誌スポーツ・イラストレイテッド(Sports Illustrated)が選ぶ今年の年間最優秀選手の一人にも選出されていた。

 タイム誌は、候補者を推薦するのではなく、黒人市民らの選挙登録を促すためにジェームズが設立した非営利団体「More Than A Vote」について、「2020年のスポーツ界に拡大した社会運動の高まりにおいて、最も注目を集めた例」と称賛。

 NBAの象徴的存在であるマイケル・ジョーダン(Michael Jordan)氏が政治や社会問題について言及するのに消極的だったことを踏まえつつ、ジェームズが「商業的影響力が政治信念と共存するという新たな実例を確立した」と評価した。

 記事では特に、ジェームズが4度目のファイナル制覇を果たす中で初のアシスト王にも輝くなど、コート内外で成功を収めたことは、アスリートが「競技に人間性を持ち込める」ことを示していると強調された。

「ジェームズは2020年、コートとビジネスの両方で素晴らしい成功を収めた。しかし、彼が世間で大きく認められている最大の理由は、そうした成功を利用し、かつての自分がそうであったように生活に苦しんでいる人々に気を配っていることだ」 (c)AFP