【12月10日 AFP】カナダの大麻栽培最大手キャノピー・グロース・コーポレーション(Canopy Growth Corporation)は9日、栽培地5か所の閉鎖と従業員約220人の解雇を発表した。収益性を上げるため1億5000万~2億カナダ・ドル(約122億~163億円)のコスト削減を目指すとしている。

 生産を終了するのは、東部ニューファンドランド・ラブラドル(Newfoundland and Labrador)州とニューブランズウィック(New Brunswick)州、西部アルバータ(Alberta)州、オンタリオ(Ontario)州にある温室と、西部サスカチワン(Saskatchewan)州にある屋外栽培地。

 これらの温室栽培地はキャノピー・グロースの屋内大麻生産量の17%を占めている他、サスカチワン州については同社が国内に保有する唯一の屋外栽培地だった。

 キャノピー・グロースの株式51%は米酒類販売大手コンステレーション・ブランズ(Constellation Brands)が保有しており、時価総額は130億カナダ・ドル(約1兆600億円)に上る。

 カナダは2018年、ウルグアイに次ぎ世界で2番目に、嗜好(しこう)用大麻の使用を合法化している。

 同国での大麻販売は、新型コロナウイルスの流行が始まった今年3月に急増した。だが、新興の大麻業界にとって、利益を出すには十分ではないという。(c)AFP