【12月10日 AFP】サッカー欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2020-21)は9日、前日に中断されていたグループH第6節の試合が再開され、パリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)はホームでイスタンブール・バシャクシェヒル(Istanbul Basaksehir)を5-1で下した。

 ハットトリックで勝利に貢献したPSGのネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)は、審判による人種差別発言があったとされる前日の一戦で団結してピッチを後にした両チームの決断を擁護し、「サッカーでも世の中でも人種差別は絶対に許されない」と述べた。

 ネイマールは仏RMCスポール(RMC Sport)に対し、「起きたことは許容できない。僕らが生きている今の時代、肌の色や人種であのように違いが生まれるのは受け入れられない」とコメントした。

「サッカーや世の中、あるいはどんなスポーツでも人種差別は絶対に許されない。だから、僕らの態度は完璧なものだった」

 前日の試合では、ルーマニア人の第4審がバシャクシェヒルのアシスタントコーチを務めるカメルーン人のピエール・ウェボ(Pierre Webo)氏を指すのに差別的な言葉を使ったとみられ、その後長い言い争いが起こった末に結局14分の時点で中断となった。

 問題の第4審が除外されない限りピッチには戻らないとバシャクシェヒル側が拒否したため、試合は新たな審判団を迎えて24時間後に再開された。

 再開前に決勝トーナメント進出が決まっていたPSGは、ネイマールがハットトリックをマークした他、キリアン・エムバペ(Kylian Mbappe)も2点を挙げる一方的な試合を見せ、首位通過に必要だった勝利を手にした。

 ネイマールは「自分たちは試合に向けて準備していたから、きのうはあまり良い気分じゃなかった。家に一度帰り、翌日に向けて再び体を温めるのはとても難しいことだが、僕らはみんながそれを受け入れた。一緒にやろうと決めた」と続けた。(c)AFP