【12月8日 AFP】中国スーパーリーグ(1部)のクラブをはじめとする5チームのファンは、同国サッカー協会(CFA)が来季から各クラブの名称変更を指示している件について、一致団結して強く批判している。

 CFAは各クラブに対し、所有者である投資家や企業との関連性を取り除いて、いわゆる「中立的な」名称を使用するように指示している。これに従えば、スーパーリーグの16クラブほぼすべてがチーム名の変更に直面すると報道されている。

 この措置は、競技への関心を高めて中国をサッカーの強豪国にするために2015年に打ち出された大規模な改革案の一環となっている。しかし、これは応援するチームを他の名前で呼んだことがない国内のファンを激怒させた。

 国営の新京報(Beijing News)は先月、ラファエル・ベニテス(Rafael Benitez)監督が率いる大連人職業(Dalian Professional FC)を除き、「大半のクラブがチーム名の修正に直面している」と伝えた。

 これにはスーパーリーグの河南建業(Henan Jianye)、天津泰達(Tianjin Teda)、北京国安(Beijing Guoan)、上海申花(Shanghai Shenhua)に加え、甲級リーグ(2部)の浙江緑城(Zhejiang Greentown)のサポーターが、普段のライバル関係を脇に置いてCFAの方針を強く批判し、協会側が中国で最も慣れ親しまれたチームのファンの声を聞いていないと抗議した。

 ファンは「伝統を捨て去るのは、われわれの精神的命綱を断ち切るに等しい」と題したCFAへの公開書簡で、「サッカーは文化であり、サッカークラブは単なる企業ではなく、その街や地域の文化的シンボルである」と強調。改革案についてはおおむね支持しているとしながらも、20年以上も同じ名前を使用しているクラブには例外を設けるべきだと訴えている。

 国内のサッカーメディアは7日、「この数日間では、一部クラブが由緒あるチーム名を維持するべくCFAと別の方法を探っている」「しかし、現在までに交渉は成功に至っていない」と報じた。(c)AFP