【12月8日 AFP】(更新)米配車サービス大手ウーバー・テクノロジーズ(Uber Technologies)が自動運転車開発部門を自動運転技術開発の新興企業オーロラ・イノベーション(Aurora Innovation)に売却することが決まった。両社が7日、発表した。

 ウーバーがオーロラに4億ドル(約420億円)出資し、両社の開発チームを統合する。自動運転車を使った配車サービスの技術を発展させる狙いがある。

 オーロラの共同創業者で最高経営責任者(CEO)のクリス・アームソン(Chris Urmson)氏は、「ウーバーの(自動運転車開発部門)アドバンスト・テクノロジーズ・グループ(Advanced Technologies Group)のスタッフを、すでにオーロラで組織されている素晴らしいグループに加入させることで、われわれが自動運転分野の状況を変えていく」と述べた。オーロラは、米アマゾン・ドットコム(Amazon.com)や韓国の現代(ヒュンダイ)自動車(Hyundai Motor)などから出資を受けている。

 ウーバーの自動運転車開発部門は、開発中の死亡事故を受けてしばらく業務を中止していた。今回の売却は、ウーバーが新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)の打撃を受けた配車サービス市場で生き残りを図り、事業を合理化する中で行われた。

 ウーバーは、利益が出る配車サービス事業を実現するという同社のビジョンの一部だった自動運転車の開発を断念していないようで、部門売却と引き換えにオーロラに出資する。ウーバーの出資比率は26%になる見通し

 今回の売却に合わせてウーバーのダラ・コスロシャヒ(Dara Khosrowshahi)最高経営責任者(CEO)がオーロラの取締役に就任する。両社の自動運転車開発チームを統合して設立する新会社の社名は「オーロラ・ドライバー(Aurora Driver)」となる。(c)AFP