【12月7日 AFP】インドネシアの社会相が6日、新型コロナウイルスの救済策として実施した食糧支援をめぐって120万ドル(約1億2500万円)の賄賂を受け取っていたとして逮捕された。

 汚職撲滅委員会は5日、おとり捜査で120万ドル相当の現金が入ったスーツケースやバックパック、封筒を押収。社会相のジュリアリ・バトゥバラ(Juliari Batubara)容疑者は6日、同委員会本部に出頭した。

 ここ数週間以内にジョコ・ウィドド(Joko Widodo)政権下で汚職容疑により逮捕された閣僚は、バトゥバラ容疑者が2人目。

 東南アジア最大の経済国であるインドネシアは、新型コロナウイルス流行の経済的打撃を強く受けており、政府は生活困窮者への食糧支援などの援助プログラムを展開している。

 バトゥバラ容疑者は、こうした援助プログラム関連での贈収賄に関与した疑いが持たれている。

 当局によると同容疑者は、食糧配布を行う指定業者2社から100万ドル(約1億円)超を受け取り、生活困窮者に配布した支援物資セット一つにつき1万ルピア(約74円)を得ていたとみられている。

 同容疑者には有罪なら最高で禁錮20年の刑と10億ルピア(約740万円)の罰金刑が下される。(c)AFP